今年もお盆の時期が近づいてきました。 亡くなった後初めて迎えるお盆を
新盆(ニイボン・アラボン)などと呼び特に盛大にお迎えする風習がありますが
四十九日忌を過ぎてから初めて迎えるお盆が新盆にあたりますので
四十九日を迎えていない故人様は来年のお盆が新盆になりますのでご注意下さい
葬儀社で働いているとお盆の由来を聞かれたり・聞いたり様々な機会がありますので
私なりに面白いと思ったものをご紹介させて頂きます。
①仏教行事としてのお盆は 古代インドの言葉=サンスクリット語
”ウラバンナ”が語源であると言われており、お盆の正式名は盂蘭盆会(うらぼんえ)
目連尊者というお坊様が 餓鬼道に落ちた亡き母を救うため
夏の修行期間を終える僧侶達に食事を振る舞いもてなしをしたという
言い伝えが元になっていると言われております
息子が良い行いをして母(祖先)の悪業を償う(回向)するという極めて
仏教的な考えの行事です。しかしここで疑問が生まれます
この説はあくまで、僧侶達にもてなしをして、祖先を供養してもらう行事であり
”ご先祖様が自宅に帰ってくる行事ではないのです!
疑問に思っていた私に知り合いの神職が教えてくださった話で合点がいきました
②日本には仏教伝来前から祖霊崇拝が根付いており、土着の宗教”神道”の
祖霊崇拝の祭りと仏教のウラバンナが混合して今のお盆の形式に落ち着いたという説
元々、神道で大切にしていた祖霊崇拝の価値観と八百万の神と言われる程、
多くの神を認める寛容さが”仏教”という舶来物がきた際にも”いいじゃないか少しくらい
崇拝する対象が増えても”の精神で日本人に溶け込んでいったのでしょう
アニミズム(精霊信仰)から始まった日本の神道は他者を拒まず、来るもの拒まずの精神で
仏教を取り込み、現在ではキリスト教のクリスマスまで祝う
世界的に見ても類の無い”寛容の精神”を持った素晴らしい宗教だと思います
正月に初詣に寺社仏閣に行き・結婚式はキリスト教で行い・ハロウィンやクリスマスを楽しむ変な宗教感こそ”日本人=無宗教を自負する生まれながらの神道信者”なのではないか
と思う今日この頃です。
蛇足・・・
古代リビアヤマネコに起源を持つイエネコこそ、どこにでも根付く”寛容さ”を表した
”現在の神”なのではとトンデモ説を考えるのも楽しい猫の従者です。
神々しいお姿ですしね!